コロナがやや開けて、疎外感は増した。
SNSもオンラインゲームも、自分のやることに対して人からの反応が数年前に比べてひどく薄く少なく、コロナで皆が疲弊しているだけだと考えていたけれど、どうやらそうではなくて自分の問題であることが、コロナが少し落ち着き始めて如実に顕になってきた。
世間が動き出して皆が以前のような活動を再開し始めたけれど、まだ限られた条件で限定的に活動をしなければならない中で、どうやらそこで自分はまずは必要な面々の一人として数えられてはいなかったことがわかってきた。
アニメや漫画的な表現でいうと、自分が主要登場人物や重要な脇役ではない、モブなのだということを思い知らされた。
生きていることの楽しみは少なからず人との関わりによって形作られていて、人との関わりは結局は自分の利害と同義ではあるから、友情、愛情、承認欲求、性愛などについて価値提供できない人間が不要となっていくのは道理で、特筆することもないある程度歳のいった既婚男性に市場価値がないのは当たり前といえば当たり前で、これまでよく頑張ったと言えるのかもしれない。
いや、頑張ってたつもりでは無いんだけれど、でもそこにいるのが普通だと思ってやってて、どうやら普通ではなかったのかも、と最近になってより強く思う。
年齢を積んでいって、どこで大人になって色んなものから抜けるのかと以前から何度も考えてきたけれど、どこかの瞬間にストンと抜けるのではなく、経年劣化のように静かに色んなものが剥がれ落ちて、いつの間にか無くなっていくものなのだと感じる。
おそらくこの年齢は子供の育成に注力すべきフェーズで、それを拠り所にせず、一個人としてずっと生きるには僕にモチベーションと才能が足りてないのだと思う。
だから、僕の人生はそろそろ終わって、あとはなんとか死ぬ瞬間まで生きながらえる段階となったのだということを受け入れて、静かに暮らせるよう尽力するのみだと思う。