すべての行動が積み上がって行くわけではなく、大抵のものはそのうち失われていくけれど、それでも残るものもあって、そうやって残ったそれはとても大事なものだと思っていた。
でも、残ったと思っていたものも、コロナでの生活スタイルの変容が直接的、間接的に幾重にも作用して、結局失われてしまったように見える。
人とのつながりは万有引力のようなもので、片方だけが想っても他方に引力がなくなったらその関係は破綻する気がする。
そもそも失われるものなんて初めからなくて、そこになにかあるように見えていただけだったことに気づいただけかもしれないし、なくなっていないけど、見えづらくなっただけなのかもしれないし、そんなはっきりした結末が訪れたわけでもない。
でも少なくとも人とのつながり、とりわけ知人以上ギリで友達、くらいの関係性がとても薄くなってしまったことを最近強く感じてる。
誰かと関係を築くのにお互いの下心やメリットは必要で、自分の属性と歳を考えると下心のほうはもう論外だから、僕は誰かを求めるならメリットを差し出さなければならないけれど、特に何も思いつかなくて、ああ、ならしょうがないとも思う。
ずっと家で過ごすのは存外に快適で、正直この生活にはとても満足してるので、お金さえ維持できるならもう誰とも会わずに家族だけで生きていくことは全然苦ではない。
でも仕事で最低限でも人とつながっていないといけなくて、その部分で自分はやっぱり劣っているのだと思い知ることはこうなってみて逆に増えた。
色々なものが通り過ぎて、終端に向かって整えて行く時期なのかもしれないとも思う。
随分前に「いつ降りるのか」について書いた気がするけど、それはたぶん自分で決めるものではなくて気づいたらすでに降りているもので、どうやら自分はもう随分前からとっくに舞台には居ないことを改めて思い知る。
人生にモチベーションはとうに無く。