全部終わりました

両親ともに他界し、無事に告別式も終え、手続き諸々は残っているけれど、原因という観点においては一旦すべてなくなりました。

皆が皆各自の価値観でベストを尽くそうと思い、実際ベストを尽くしたにもかかわらず、価値観の相違は身内であるがゆえにそう簡単な問題ではないらしく、すべて終わってみたら、見事に子どもたちの心はバラバラになってました。

親も含め、皆に対してそれぞれ不満は山ほどあるし、改善すべきと思うところも山ほどあるけれど、人の親となって子どもたちが独り立ちする程度の年齢の人間が、なにか理由があったとて今更人が変わるようなことはありえない。

これから僕たちは気持ちはバラバラで、必要なときだけ集まってやるべきことをなんとかやるという、よくいるつまらない仮面家族暮らしが始まるのだと思います。

父の遺産は現金わずかばかりと実家の土地建物で、土地建物だけは覚書に僕の相続が指定されていて自動的に僕が相続することになりそうですが、僕には東京の暮らしもあるから実家はさっさと処分して先に進みたいけれど、ここまでの経緯や彼女たちの思い出という負債から逃れるのは少し難しく。

ならば相続放棄をしたいけれど、その自由さえ許されなさそう。

もうなにもかもいらないから、行動の自由をくれないかな、と強く思うけど、悲しいかな長男という肩書は思った以上に田舎ではガチガチで、すべてを放棄することは仕組み上は簡単だけど、父や母の評判とか、僕が放棄した結果次点でそれらが降りかかる身内に迷惑をかけてしまうとか色々と考えるとそう簡単な話ではない感じ。

人生を楽しめるフェーズなんてとっくに終わっていたのだと、義務を背負ってつまらないと思いながらただ生きる日々が始まりそうです。